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ZARAが宣言したサステナブルへの取り組みは、グリーン・ウォッシュなのか。

ZARAが宣言したサステナブルへの取り組みは、グリーン・ウォッシュなのか。

ザラ(ZARA)が、2025年までにサステナブル素材を使用した洋服づくりを100%にすると宣言。さらに本社、工場、および店舗で消費されるエネルギーの80%を、再生可能資源にすることを伝えた。しかし、これに対して、今回の発表がグリーン・ウォッシュではないかという声も上がっている。
zara、ザラ
Photo by Instagram/@zara/ZARA Official

7月16日(現地時間)に開かれた株主総会で、ザラ(ZARA)などを展開するインディテックス・グループの会長兼CEOを務めるパブロ・イスラ(Pablo Isla)が、サステナビリティに関する計画を発表した。さらに、同ブランドに続き、ザラ・ホーム(ZARA HOME)や、マッシモ・ドゥッティ(MASSIMO DUTTI)PULL & BEAR(プルアンドベア)など、他のブランドも同様の計画を推進すると述べた。

1975年にスペインで創業したザラ(ZARA)は、トレンドを取り入れたモードやカジュアルウェアが人気のファストファッションブランドで、インディテックス・グループの販売の70%を占める。

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ザラ(ZARA)の創業者で、スペインで最も裕福な男性だとされるアマンシオ・オルテガ(Amancio Ortega)が所有するインディテックス・グループは、今年『Forbes』誌が発表した「世界の有力企業2000社」ランキングの3位に選出。昨年の年間売上高は、前年比6%増の約310億ドル(約3兆3430億円)だった。

インディテックス・グループは、すでにサステナビリティの推進を進めており、2015年以来、24の地域に点在する800以上の店舗にリサイクルコンテナを設置しており、34,000トンを超える使用済み衣料を回収している。また、顧客の自宅から古着を引き取るサービスが、スペイン、北京、上海で実地されており、今後ロンドン、パリ、ニューヨークでも導入予定。同社は赤十字などの慈善団体と提携し、使用済み衣料の再配給を行い、マサチューセッツ工科大学と共同で繊維リサイクルの実現可能な方法を模索。また、2020年までに全工場で有害化学物質を排出しないことを約束している。

また、米『VOGUE』誌は、株主総会を前にした7月4日(現地時間)にザラ(ZARA)のエグゼクティブ、パブロ・イスラ、アマンシオ・オルテガとその娘マルタ・オルテガらが集まり、ファッションが環境に及ぼす影響などについて議論する会合が開かれたことを伝えた。会合で決定されたのは、2025年までに、ザラ(ZARA)の本社、工場、および店舗で消費されるエネルギーの80%が再生可能資源であることや、使用素材をオーガニックコットンやリサイクルなどサステナブル100%にすること。また、2020年までに全てのショッピングバッグを再生紙にすることや、埋め立てごみをゼロにすることなどが目標であるとした。

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一方で、これらの発表に対し、一部の海外メディアでは今回の発表が、エイチアンドエム(H&M)同様のグリーン・ウォッシュではないかと伝えられた。また、俳優コリン・ファース(Colin Firth)の妻でエコ・エイジ(Eco-Age)の創設者リヴィア・ファース(Livia Firth)は、「(今回の発表が)最大のグリーン・ウォッシュ」であるという。

グリーン・ウォッシュとは、企業やその商品・サービスなどが、消費者らへの訴求効果を狙い、あたかも環境に配慮しているかのように見せかけるマーケティングのことである。ヨーロッパを中心にグリーン・ウォッシュの意識は高まっており、世界でも注目を集めている。

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世界では、毎年約800億の衣類が消費されており、これは20年前の4倍の量というのが現実である。より持続可能な素材の開発&使用や排出量削減へのコミットメントは、素晴らしい活動と言えるが、消費量増大という問題の解決にはならないようだ。

ファッションの持続可能性に対するザラ(ZARA)の取り組みがマーケティングによるものなのかは定かではないが、“サステナブル”というキーワードが注目される近年、各ブランドの倫理的な生産と責任ある販売を求める消費者が増え、ファッション企業は過剰な生産や不要な処分に対して、ますます厳しく監視されるようになっているのは確かである。



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