スウェーデン・ファッション・カウンシルが、今年の8月27日〜29日にスウェーデンの首都ストックホルムにて開催を予定していた、ストックホルム・ファッションウィークの中止を発表した。

ファッション界で巻き起こる持続可能性への動きは、加速しているが、特に今年は「サステナブル」という単語が各業界に溢れ、ますます多くの人がファストファッションが環境や人権に及ぼす影響を懸念。そんななか、多数のハイブランドがクロコダイル(ワニ革)やパイソン(ヘビ革)などのエキゾチックレザーや、リアルファーの禁止を発表している。
そして、ファッション界のゴミ問題を改善しようとする新たな試みは、スウェーデンからスタートしようとしている。スウェーデン・ファッション・カウンシルは、より持続可能な選択肢を選ぶため、8月27日から29日にかけて開催を予定していた、ストックホルム・ファッションウィークを中止することを発表した。
スウェーデン・ファッション・カウンシル最高経営責任者(CEO)のジェニー・ロセンは、「従来のファッションウィークの形態から脱却することは困難だが、意味のあることだと考えている」と述べた。 「現代に見られるファッション業界の基盤を作り上げたこれまでの開発を停止し、未来のための、ツールやプラットフォームを準備・作成することにフォーカスする」
伝統的なファッションウィークから、新たな方法でコレクションを発表しているブランドは他にもある。バーバリー(BURBERRY)やトミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)、トム フォード(TOM FORD)といったハイブランドが取り入れた、「See Now, Buy Now(シー・ナウ、バイ・ナウ)」は、コレクションが発表されたと同時にアイテムの購入が可能だ。
これらの背景には、各ブランドが直面するデジタル時代の課題もある。ブランドやデザイナーらは、ソーシャルメディアなどのツールを利用し、自社を宣伝するという、より効率的で手頃な方法を取り入れている。
今回中止が発表されたストックホルム・ファッションウィークは、2005年に開始。エレガントなスカンジナビアンスタイルを見ることができ、ショーだけでなくストリートスナップも国内外から注目を浴びていた。今後の開催予定は未定となっている。