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ナチュラル vs. クリーンはどっちが安全!? ── 概念の違いを調査。

ナチュラル vs. クリーンはどっちが安全!? ── 概念の違いを調査。

考古学上においては、6,000年前の古代エジプト人もコスメを使用していたことが証明されているそう。石油や合成物質が存在しなかった当時のメイクは、“オーガニック”だったといえるでしょう。一方、有害物質が多く含まれる今日のコスメは体や自然環境への影響が懸念され、“ナチュラル”への関心が加速しています。2002年には、仏認証団体「エコサート(ECOCERT)」がオーガニック認証をスタート、2008年にはベルギーの認証団体「ネイトゥルー
(NaTrue)」が設立され、欧米を中心にオーガニックコスメが普及。日本を含む世界を席巻しているSDGs(持続可能な開発目標)やサステナブルの影響もあり、“ヴィーガン”や“クリーン”といった様々なワードが美容界を飛び交っています。しかし、ふわっとした安心感を与えるそれらの言葉も、「違いはよくわからない」というのが本音ではないでしょうか。

“ナチュラル”や“オーガニック”の製品は、自然由来の「純粋な成分」で構成されているのが一般的。ところが、必ずしも有害物質の未使用を意味しているわけではなく、自然由来=安全でもありません。例えば、自然界に存在する植物ポイズンアイビーは、触れると接触性皮膚炎(かぶれ)の症状が起こる。100%天然香料のエッセンシャルオイル(精油・アロマオイル)は、皮膚刺激性があるため、ペッパーミントやラベンダーオイルなど刺激の強いタイプを避ける必要がある。そこで今回は、コスメに視点をあて、それぞれの言葉の概念を簡単にまとめてみました。

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【ナチュラル】

本来は、自然界に存在する成分のみを用いた、ピュアなコスメを指していますが、広告目的で長年乱用されてきた言葉でもあり、現在では「可能な限り自然由来の成分を使った」を表している。そのため、安全性を保証する目安にはならないといえるでしょう。

— メリット(長所)

  • 基本的には自然由来の成分で構成されている。

— デメリット(短所)

  • ナチュラル=体にいいとは限らない。
  • 規則がないため、自然由来の成分が0.1%でも入っていれば、“ナチュラル”と記載することができる。

【オーガニック】

“有機”を意味するオーガニックは、“ナチュラル”に類似し、自然由来の成分で製造されているコスメのこと。農薬や化学肥料を使用せずに栽培した原材料を使用し、コスモス認証(COSMOS)などのオーガニック認証を取得している。ただし、海外のオーガニック認証を取得したコスメは、石油由来の合成成分である防腐剤(安息香酸Na、ソルビン酸K、デヒドロ酢酸、ベンジルアルコールなど)を含んでいることがあり、100%天然とはいえない。なお、認証されていないコスメには、厳密な規則がないため、オーガニックでない成分を含んでいることもある。

メリット(長所)

  • 基本的には有機栽培の自然由来成分で構成されている。
  • 農薬などを使用していないため、自然環境に優しい。
  • 安全な製品である可能性が高い。
  • パッケージにオーガニック認証の印が表示されている場合、第三者による審査を通過している。
  • GMO(遺伝子組み換え作物)未使用であることが多い。

— デメリット(短所)

  • オーガニック=体にいいとは限らない。
  • 認証マークがない場合、オーガニック成分の配合は不明である。
  • 石油由来の合成成分が配合されていることがある。

【クリーンビューティ】

体に有害な化学物質を含まず、人・自然・動物に優しい“クリーンビューティ”は、比較的に新しいカテゴリー。可能な限り自然由来成分を配合し、GMO(遺伝子組み換え作物)を使用せず、エコフレンドリーな製造背景と、動物実験を行っていないことを意味する。“ナチュラル”や“オーガニック”とは異なり、すべてが自然由来ではないものの、安全であることが一般的な認識。クリーンビューティ界で危険だとされている代表的な成分は、エッセンシャルオイル(精油・アロマオイル)・ラウレス硫酸ナトリウム・ミネラルオイル・シリコン・ミネラルオイル(石油由来)・合成香料・合成着色料(タール色素)など。一方で、ヴァースド(Versed)によると、FDA(アメリカ食品医薬品局)が化粧品への使用を禁止している化学物質は、たったの11種類であるため、購入するコスメの産地や使用成分に注意をする必要があるともいえる。

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メリット(長所)

  • 有害な成分を含まない。
  • 製造過程がエコフレンドリーである。
  • 動物実験を行っていない。
  • パッケージや容器にリサイクル素材を使うなどサステナブルである。

— デメリット(短所)

  •  “クリーン”という言葉に定義がないため、各ブランドの方針によって誤差がある。
  • (有害ではない)合成成分を含んでいる可能性がある。
  • ヴィーガンではないため、動物由来の成分を含んでいる場合がある。

【ヴィーガンコスメ】

完全菜食主義を意味する“ヴィーガン”の美容品は、ビーワックス(はちみつ)、ラノリン(動物の皮脂腺から分泌)、スクワレン(サメ類の肝油から精製)、カーマイン(砕いたカブトムシ)、ゼラチン(牛または豚の骨、腱または靭帯)、アラントイン(牛の羊膜の分泌液)、およびプラセンタ (胎盤)を含む、すべての動物由来成分を含まない。動物実験をしていない場合が多いが、クルエルティフリーを意味している訳ではないので、動物実験を行っているブランドや製品もある。

メリット(長所)

  • 完全菜食主義の生活を送っている人にはマストなカテゴリーである。
  • 動物に優しい。

— デメリット(短所)

  • クルエルティフリーとは限らない。



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